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建築カタリストのリノベ・建築よもやま話

お客様は神様ですか?

「お客様は神様です」と書いてある本などを見たことがある方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

お客様が商品やサービスを買ってくださるからこそ、利益が上がり会社が成り立つ。
だからこそ、お客様のことを一番に考え、お客様の視点で物事を考え行動しなければならない。
…なんてことが良く書かれております。

建築カタリスト・コマツ

フムフム
確かにその通りではありますが、「神様」っていうところに違和感を感じるのは私だけでしょうか?

商売の原点は物々交換。
昔の人は自分の作った米や野菜などと、自分では作ったり手に入れることができない肉や魚とを交換することから始まりましたよね。
そこには立場の格差はありません。

お互いが対等であり、自分の持っているものの価値と相手が持っているものの価値とが等しくなったと感じた時、お互いが価値を認めた時に始めて欲しいものが手に入る。

もちろんそこには交渉もあるでしょう。
俺はこの大根を作るのに半年掛かって雨の日も畑を見に行き、暑い日に虫を手で取り除いてやっと出来た大根なんだから、魚3匹は貰わないとこの大根は譲れない!
…な〜んてこともあったのでしょう。

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でもそこで大事なのは、お互いが対等であるということ。
現在は貨幣というものが存在し物々交換ではなくなりましたが、商売の基本は同じです。

お客様は神様なんかではありません。
商売をする人間としてお客様を何より大切に思う気持ちは大切ですが、同じ人間であり、対等な関係であり、お互いが持っていないものを手に入れることでそれぞれの生活を豊かにする。
一緒に生きていくパートナーの関係、ということを忘れてはいけないと思います。